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壁博3新刊「さらば愛しき殺人者」(リヴァエレ)サンプル

6/22第3回壁外調査博新刊
東3ホールメ03ab Mikneco+TOXIC


MikenecoCafe+TOXIC LOVE合同誌

リヴァイ×エレンR18
さらば愛しき殺人者
A5 88P 700円
表紙_400


リヴァイ×エレンの現パロサスペンスラブ長編。
国家警察捜査官であるリヴァイは知り合いのイェーガー夫妻の家で事故で心を失った少年・エレンと出会い次第に心を通わせる。
五年間で育まれたエレンの心がリヴァイへの愛情へと変化していることに気がついたリヴァイはエレンのためだと自分を偽り、告白を拒絶してしまう。
しかしそれがエレンの中で眠っていた狂気を目覚めさせることとなり悲劇を呼び起こす火種となる。
小説・上条あや、挿絵・otonyaの合同誌。


シリアスな内容ですが最後はラブラブハッピーエンドです、

otonyaさんに7Pも挿絵を描いていただいていてとってもエロいのもあり興奮気味です(笑)

サンプルは途中からです、挿絵と併せてどうそ♪


五年後―――

「リヴァイ、今日はもう帰るの?」

帰り支度をしているリヴァイのところに、ハンジが書類を持ってやってきた。

「ようやく大きい案件が片ついたばかりだからな。」
「そっか、彼に会うのもひさしぶりってこと?」

ハンジがいつもリヴァイをからかうのを楽しむときにするニヤけた表情をするのでリヴァイはチッと軽く舌打ちをした。

「あぁ……最近は学校にも通い続けるようになったと聞いているから俺が行く必要ももうないと思うんだが……毎日のようにエレンから催促メールが来るからな。」

エレンからのメールの着信履歴で埋め尽くされているスマートフォンの画面をハンジはヴァイの背後から興味ありげに覗いた。

「しかしあれだけの心身喪失状態から入院もしないで元気になるなんて……リヴァイ、子守のセンスあるんだ?」
「うるせぇ……そんなんじゃねぇよ。」

リヴァイはハンジの追及を振り払い、エレンの元へと向かう。エレンからのメールによればイェーガー夫妻の親戚が急に亡くなり、一週間不在にしているらしい。
本当は今日まで仕事がかかる予定だったが、部下であるエルドたちが後処理は自分たちがするからと言ってくれたため、一日早く切り上げることができたのだ。
エレンと会うのは一か月ぶりかもしれないと思うと、自然と歩みが早くなってしまう。
まだ十五歳になったばかりの子どもに三十路のいい大人が振り回されているのは、ハンジあたりからすれば酒の肴にしたくなるような恰好のネタだろう。
近所のスーパーで食材を買い込み、車に乗り込む。今日会えることをメールで伝えてもいいのだが、エレンの驚いた顔が見てみようと、エレンからのメールの返事にはわざとそのことを書かなかったのだ。
時計の針は夕方の十七時を指している。エレンはとっくに家に帰宅しているだろう。リヴァイが到着すると家には部屋の明りが点いていた。


「エレン―――?」

家に入ったのはいいが当のエレンの姿が見当たらない。食材をキッチンに置いて、エレンを探そうとしたリヴァイの耳に微かな水音に混じって何者かの声が届いた。

「………ヴァイ……あぁっ……」

近づいてはいけない、と咄嗟に予感がリヴァイの胸を過ぎる。リヴァイは足音を殺しながら音のするバスルームへと向かった。

「ふっ………うぅぅんっ……あ、あぁ………」

そういうことかとリヴァイは溜息をつく。
エレンも十五歳。思春期の男子が性的欲求を持て余す年頃なのだ。学校にも行き始めたことだし、好きな異性でもできたのかもしれない。
欲求を穿き出せばエレンも出てくるだろう。それまで知らぬ素振りで夕食の支度でもしていればいい。胸が詰まりながらも自分にそう言い聞かせキッチンに戻ろうとしたリヴァイの足が止まった。

「んんっ……リヴァイさぁん、…あぁん……す、き……」
「―――――――っ!」

まさか……エレンの欲求の捌け口が自分?シャワーの扉の僅かに開いている隙間から覗かせると、髪の先から足のつま先まで全身を濡らし、いきりたった下半身を夢中に扱くエレンの姿に視線が釘付けになった。

sample_17 400



「リ……ヴァイ……さん………」

エレンは当の本人がいるとは微塵も考えていないのだろう。何度も何度もリヴァイの名前を呼び続け、手に動きを次第に早めていく。まるでそこにリヴァイがいるかのように腰を突出して強請るように大きく揺らす。
リヴァイは思わず声が上がりそうなった口を手で塞いだ。
十五歳にしては妙に艶のある光景にゴクリと唾を呑み込む。青少年がよく起こす性犯罪で見慣れていたはずだというのに心の動揺が抑えきれない。
まだ未成熟だが、形のよい尻の中央へとエレンの指が静かに伸びていく。ゆっくりと押し込まれていく度にエレンは艶めいた声を上げながら何度も何度も白い欲望を穿き出していた。

『エレン……』

この場にいてはいけないと頭の中で警笛が鳴り続ける。気づかれないよう立ちさろうとしたリヴァイの携帯が運悪く鳴り出したのだ。

「くそっ……」
「――――っ!誰っ?」

正気に戻ったエレンと目が合う。エレンは明らかにしまったという顔をしながら全身を真っ赤に染め上げた。

「……悪い、呼び出しだ。食材は買っておいたから適当にメシ作って食べろよ。」

半分は本当だが、もう半分はこの場から一刻も逃げ出したいという心境だった。リヴァイはほとんどエレンの顔を見ることなく、自分の車に乗り込んで車を走らせた。
呼び出しはエルドからだったが、本部に戻る必要などない、ただの確認事項だった。そのまま家に帰る気にもならず行き着いたのは海辺の駐車場だった。
とっくに陽も暮れ、周囲には人の気配もまったくない。波の音がリヴァイの耳から離れないエレンの声を打ち消そうとしてくれるのだが、どうやら思い通りにはいかないようだ。
そのまま運転席にうなだれる。あの場を離れることができて本当によかったと心から思う。

「あの場にあのままいたら……俺はエレンに何をしていたかわからねぇ……」

五年間、自分を慕ってきた少年はまさか自分をそういった目で見ていたとは……実は薄々感じていたことはあったのだが、リヴァイはあえて見ないフリをしていたのだ。
エレンのリヴァイに対する想いが本物であると知ったとき、リヴァイ自身の心の枷が外れてしまいそうになることを恐れていたのだ。
エレンのことは守りたいと思っていた。
瞳に輝きを失い、誰にも心を開かなかったエレンが自分と一緒にいることにより人間らしい感情を取り戻してくるのを見る度に自身の乾ききった心が潤っていくのを日々感じていたのだ。
歳の離れた兄のように、振る舞っているつもりだった。
自分の心を偽りながらこれからもやっていけると思っていたのに―――

『リヴァイさぁん、…あぁん……す、き……』

あの白い肌に触れてみたい。もっと、メチャクチャにしてやりたい。エレンに対する欲望が次々と沸き起こる。
リヴァイは大きく舌打ちをした。自身の下半身が熱くなるのを感じたからだ。欲求を穿き出すだけなら、金でも払って女を抱きにいけばいいだけのことなのだろうが、その気さえもまったく起きない。

「もうこれ以上、俺はあいつの傍にはいられない……」

エレンのことを大事に思うからこそ、自分は身を引くべきなのだ……このときのリヴァイに迷いは微塵もなかった。



あれから一週間が経過した。
あの後もエレンからのメールはひっきりなしに来た。その内容からリヴァイの家におしかけてきそうな勢いだったのでリヴァイは職場に泊まり続けることにしていた。

「このまま続くようなら引っ越しも考えた方がいいかもしれねぇな……」

まったく自分は何をやっているのだろうと情けなくなる。敏腕捜査官と言われている男がたった十五歳の少年の翻弄されている。毎日にようにハンジがからかいに来るのもいい加減に飽きてきた。

「想いを受け止めてあげても私はいいと思うけど……」
「俺に十五歳にガキに手を出せというのか?クソメガネ。」

冗談はよせと一瞬するが、正直そうできたらここまで悩まずに済むんだろうとも思う。はぁっと今日何度目かの溜息をついたリヴァイにペトラが声をかけてきた。

「リヴァイさん、受付からお電話で、リヴァイさんに会いたいと少年が下に来ているそうなんですが……」
「あちゃー……ここまで来ちゃったみたいだね。リヴァイ、いい加減腹括った方がよさそうだよ?」
「――――わかっている。」

連絡をとらないくらいでエレンが諦めないということは、リヴァイが一番知っていた。

『一週間か……頃合いだったな……』

エレベーターで降り、受付近くにある待合室のソファで学校帰りなのが大きなバッグを肩にかけたエレンが座っていた。

「リヴァイさん……やっとオレに会う気になってくれたんですね?」
「こんなとこまで追いかけてこられて会わないわけにもいかねぇだろ。ついてこい、外に行くぞ。」

リヴァイはエレンを連れて本部近くにある公園へと誘う。
エレンはリヴァイから三歩ほど距離を開けながら後ろからついてきた。

「リヴァイさん。オレ、どうしてもリヴァイさんに会って伝えたいことがあるんです。」
「オレをおかずにマスをかいていたことか?正直気分のいいものじゃねぇが、お前もそういう年齢だしな。」
「違います!」

エレンはリヴァイの両肩を強引に掴む。その顔は追い詰められたような表情を浮かべていた。
出会ったときは胸ぐらいまでしかなかったエレンの身長はリヴァイをとうに越してしまっている。リヴァイは表情を変えることなくエレンを見上げた。

「本気なんです!オレ、リヴァイさんのことが好きなんです、たぶん出会ったときからずっと……」

あぁ…ついに聞いてしまった。傍にいたいからこそ、ずっと気づかないフリをしていたのに。その間にエレンにふさわしい彼女が見つかれば、リヴァイ自身に諦められるはずだった。

「エレン、それは気の迷いだ。お前はいままであまり他人と接してきていなかったから……」
「だから違うんですってば!オレ、学校でよく女の子に付き合ってくれと言われるけど全然興味が無いんです。それよりリヴァイさんといつ会えるかってそればっかり考えてしまって……オレにとってリヴァイさんは兄貴代わりとかそんなんじゃなくて……」
「違わねぇよ。」

これ以上聞いたら引き戻せなくなる。リヴァイはエレンの言葉をわざと遮った。

「リヴァイさん……!」
「俺は両親を早くに亡くしているし、兄弟もいなかったからな。俺にだけ頼ってくるお前のことは弟のように思ってきた。」

さっきから胸にチクチクとした痛みが走る。エレンの薄緑色の瞳に映る自分の表情はまだ冷静を保っていられているのを確認した。

「だが、俺にとってそれ以上の感情はない。」

リヴァイはすっと体を擦りぬかせ、エレンに背中を向けた。エレンは肩をガックリ落とし、その場で立ち尽くす。
二人の間に冷たくて重い沈黙が流れ続ける。
エレンは何も言ってこない……これで諦めてくれるなら、この先顔を合わすことがあってもいまのままの関係で居続けられる。そっと風がそよぐと背後にいるエレンを取り巻く空気が一瞬にして変わった。

「……エレン?」

背筋に悪寒が駆け抜ける。数多くの死地を潜り抜けてきたリヴァイにとってこうまではっきり感じたのは初めてだ。

「おい、エレン。どうした?」

エレンがゆっくりと顔を起こす。その瞳が一瞬だけ黄金色の輝いたような気がしたのは目の錯覚だろうか?
エレンの変化に驚きのあまり言葉を詰まらせるリヴァイ。それを楽しむかのようにエレンは怪しく微笑んだ。

「いえ、大丈夫です。これからは電話もメールも止めることにします。仕事中にお時間取らせてすみません……」

さっきとは違う、十五歳の少年らしい笑顔に戻る。瞳の色もやはり見間違いだったようだ。エレンはリヴァイの元から駆け出していった。
エレンの様子は気になるものの、このまま追いかけて期待を持たせてしまっては元も子もない。
五年という歳月をかけてエレンは人としての感情を取り戻したのだ。もっと自分以外の人間と交流すれば本当の恋というものも知るだろう。
リヴァイは自分にそういい聞かし、逸る心を必死に押しとどめた。


その日の夜、リヴァイは一週間ぶりに自宅に帰ることにした。何かひっかかるものを覚えながらも、エレンは引き下がってくれたのだ。もう頻繁にメールを送ってくることもないだろうし、ましてや家におしかけてくることもないだろう。
それでも早い時間に帰宅する気にもなれず、これまでの仕事の整理をしていたら既に日付が変わろうという時間になっていた。
その日の夜は道路も空いていて、三十分足らずで家に着くことができた。車を降りると遠くでサイレンがいくつも鳴っているような音が耳に入ってきた。

「――――何かあったのか?」

この街は裕福層が多いこともあり。比較的治安が安全しているため滅多に事件が起きることはない。市警察で手に負えないような大きな事件であればすぐに本部からリヴァイの元に連絡が来るだろう。
特に気にすることもなく家に入ろうとしたリヴァイの携帯がけたたましく鳴り響いた。

『リヴァイ、家に帰った?』
「―――ハンジか。いま着いたばかりだが?何かあったのか?」
『いま情報が入ったんだけど、イェーガー教授宅で殺人事件が起きた!』

心臓が止まるかと思った。ハンジの言葉をすぐに受け入れられず、返事をするのにしばし時間を要した。

『ちょっとリヴァイ、聞いてる?リヴァイってば!』

体が勝手に動いている。リヴァイは再び車へ乗り込み、夜の街へと走り出した。
イェーガー夫妻の自宅周辺には既に警戒線が貼られ、警察関係者以外入れないようになっている。近隣の住人や早くも嗅ぎつけたマスコミが集まっていた。

「イェーガー教授の知り合いだ。」

リヴァイが国家警察の証を示すと、市警察はすんなり現場へと案内してくれる。家に入ると血の匂いが鼻につく。リヴァイの心臓がドクンと大きく跳ね上がった。

『エレン………』

床や壁、天井までが飛び散った赤い血で染められているリビングは目を覆いたくなるような凄惨な光景だ。
唾をゴクリと呑み込みながら進むと、そこにはイェーガー夫妻が折り重なるように亡くなっていた。
よく見るとどちらも首を鋭利な刃物で深く斬られている痕がある。これでは即死だったろう。

「これは……プロの犯行か?」

急所だけを確実に狙っている。それを証拠づけるのにイェーガー夫妻に抵抗した形跡がまったく見当たらないのだ。

「いまのところそうとしか思えないですね……ただ金品もまったく奪われてないようで、犯人の目的は夫妻の殺害だとしか思えません。」
「息子は……?息子のエレンはどうした?」

リヴァイが聞くと、すぐ横にいた市警察の刑事が手帳をパラパラと捲った。

「息子のエレンなのですが……近所の通報で我々が駆けつけたときにはどこにも姿がなかったのです。」

リヴァイはすぐにエレンの部屋へと向かう。主のいない部屋は相変わらず物が少なく殺風景だ。
夕方会った際にエレンが持っていたバッグを見つける。ということは、エレンはあの後確実に家には帰っている。
では一体どこに行ったのか――?まさか、犯人に攫われたのだろうか?リヴァイの胸を不安が襲った。

「街中に警戒網を張ってエレンを探しているのですがいまだに見つかりません。」
「俺はエレンを探しに行く。」

あてなどない。だがこのままここで大人しくしていられずはずもなかった。
警戒網を張っているならそう簡単には街からは出られないはずだ。そうだとすれば街のどこかに隠れている可能性が高い。
海辺にある倉庫街や廃墟となった工場跡……犯人が身を隠せそうな場所はいくつもある。どこに行くべきかと考えるリヴァイの車が赤信号で交差点へと止まった。
ふとリヴァイの視界の先に街のシンボルである高層ビルが一際目立つようにそびえていた。

―――リヴァイさん
 
リヴァイの胸がトクンと静かに音を立てる。確信はないが、そのときリヴァイはエレンに呼ばれているような気がしたのだ。
確信はない。でも行ってみる価値はある。リヴァイは高層ビルへと向かった。
既に高層ビルの屋上スペースの営業時間は終わっている。
警備員はエレンの姿恰好をした少年を見てはいないというが、事情を話し特別に屋上へ上がる許可をもらい直通エレベーターへと乗り込んだ。わずか数十秒で上がるというのにやたらと長く感じてしまう。
最上階に到着した音が告げると、ドアがゆっくりと開くと夜の闇に人影が佇んでいる。ぼんやりとした月の明かりが一人の少年の後ろ姿を映し出す。

「エレン………」

リヴァイの呼びかけに振り向くエレン。月を背にしたその妖しげな美しさにリヴァイは思わず目を瞠った。
服は顔に赤い血に染められている。だがそれはエレン自身のものではなく返り血であることは一目でわかった。

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「リヴァイさん……?よくオレがここだってわかりましたね。尤も、オレはリヴァイさんがここに来ることを賭けてずっと心の中で呼んでいたんですけど……」

思い通りになったことがうれしいのかエレンはクスクスと笑い出す。
エレンが目の前にいるというのに、まるで違う人物と対峙しているようだ。しかもリヴァイをさらに驚かしたのはエレンの瞳の色が澄んだ緑色ではなく、黄金色の輝きを放っていることだった。
そしてそれはさっき別れ際に垣間見たエレンの雰囲気そのものだった。

「お前は……エレンなのか?」
「何言ってるの?リヴァイさん。オレはエレン・イェーガーだよ?」
「お前……その血は何だ?イェーガー夫妻が殺された現場にいたのか?」

エレンはあぁっと言って自分の服が血に染めらているのを確認する。血は繋がっていないとはいえ、父母が殺されたと聞いてもエレンはまったく驚く様子さえ見せない。

「…本当だ……全然気づかなかった……まぁいいや……」

五年前、偶然にも事故の光景を目の当たりにしてパニックに陥った人物とは思えない変わりようだ。

「エレン、お前が無事ならいい。とりあえず帰るぞ。」

リヴァイが伸ばして手をエレンはスルリと避けた。

「どうしてリヴァイさんはオレのことを探しているの?リヴァイさんはオレのことを捨てたんじゃない。」
「それとこれとは話が違う。お前のことが心配だからだ。」

エレンの瞳……黄金色の瞳に殺意の色が浮かぶ。殺人を快楽とする者の目をリヴァイは何度も見てきた。

『そうか…オレがエレンから感じていたのはこれか…』

恐らくエレンの中にはもう一人のエレンがいたのだ。リヴァイとのことで失意に沈んだエレンの心が入れ替わってしまった。ハンジのような専門家ではないが、当たらずとも遠からずというところだろう。

「……イェーガー夫妻を殺したのはお前なのか?」
「さぁ……?リヴァイさんはどう思う?オレがあの人たちを殺したと思う?まぁもっともこの恰好じゃオレはやっていないと言っても信じてくれないと思うけど……」
「質問が多いんだよ。聞いているのは俺の方だ。それにお前、さっきから何を楽しんでやがる?」

月が雲に隠れたようであたりが一層薄暗くなる。暗闇の中に浮かぶエレンの黄金色の瞳が小さく揺らいだ。

「うれしくてつい舞い上がってしまいました。リヴァイさんのおかげでオレは解放されたから……」
「どういう意味だ?クソガキ?」
「オレは自分をようやく取り戻すことができたんだ。だからリヴァイさんにお礼、しないとね?」

エレンはあっという間にリヴァイとの距離を詰めてくる。
気づかれないよう銃にかけていたリヴァイの手にエレンの手が重なる。それと同時に柔らかなモノがリヴァイの唇に触れた。

「っ――――――!」

触れるだけのキスはすぐに離れていく。さらにエレンの片方の手がリヴァイの下半身を服の上から擦り始めた。

「エレンっ、てめぇ……何しやがる……!」
「ねぇ、リヴァイさんオレとセックスしてみない?だってリヴァイさん、ずっと我慢していたでしょ?」

何もかも見透かすようなエレンの瞳に捕らわれそうになる。まるで甘い媚薬を飲まされているかのようだ。

「我慢……?ふざけるな。てめぇみたいな青臭ぇガキに勃つわけねぇだろうが……」
「残念だな……リヴァイさんにだったらココ、挿れてもらってもいいんだけど……?」

リヴァイの手をわざと自分の尻に触れさせながらエレンは耳に熱い息を吹きかける。

「エレン、いい加減にしろ。オレを怒らせたいのか?」
「オレのことガキだと言いながら、本当はオレに欲情していたクセに。オレがリヴァイさんのこと想いながらオナニーしていたとき、自分も欲情していたんでしょう?」
「てめぇ……何言ってやがる!」
「ねぇ……リヴァイさん、しよ?オレだったらリヴァイさんを最高に気持ちよくさせてあげる。」

エレンがリヴァイの首筋を舌でなぞりながら、だんだんと下半身を強く擦る。

「てめ……この……」
「フフ……固くなってきてる。やせ我慢はよくないよ?リヴァイさん……」

熱が灯り始めた下半身は情けないことに反応をしてしまっている。ここまで煽られてしまうとさすがのリヴァイも限界だ。
リヴァイは銃を引き抜き、エレンの額に当てた。

「やはりお前は俺の知っているエレンじゃねぇな……?」
「ふーん。リヴァイさんは弱虫で卑屈なあいつの方が好きなんだ。でももう無理だから……リヴァイさんにだって止められやしない。」

不気味な笑みを浮かべながらエレンはリヴァイから離れていく。やがて屋上の柵の上に軽々とジャンプした。

「エレン、待て!」

リヴァイが追いかけようとするとどこから持ち出したのかエレンは隠し持っていた銃をリヴァイへ向けた。

「もうこれ以上、オレのことを追うのはやめた方がいい。これはオレからの忠告。でないといくらリヴァイさんでも死ぬよ?」
「そう言われてはいそうですかと引き下がるわけねぇだろうが!いい加減にしやがれ。」

リヴァイの叫びはエレンに届かない。エレンは夜の闇に吸い込まれるように背中から落ちていく。
リヴァイが必死に伸ばした手は虚しくも宙を切る。

「エレン――――!」
「        」

エレンが口にした言葉は風に乗ってリヴァイの耳に届いていた。やがてエレンの体はリヴァイの視界から完全に消えた。


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