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冬コミ新刊①「Guilty Knights」サンプル

2015.12.29 COMICMARKET89 西地区ひ-19a
2016. 1.10 COMICCITY大阪104 スペース未定

Mikeneco Cafe
冬コミ新刊①
Guilty Knights
A5/128P/1,100円/R18
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【あらすじ】
オレはあんたを必ず殺す―
やれるものならやってみろ―

世界の二大勢力の一つ、ミットラス帝国で人型兵器「ギガント」最強のパイロットであるエレンは王政府で最も力のある貴族イェーガー家の嫡子・
長年戦っているユトピア連邦で最近噂されているカリスマ「黒の死神」によってジャンたちの討伐部隊が敗北する。
黒の死神に興味があったエレンは単独で出撃し、捕えることに成功するが、実はそれはエレンを捕えるための黒の死神による罠だった。
逆に捕えられたエレンは、その目的がわからないまま黒の死神からあらゆる性的屈辱を受け、体はもちろんのことプライドまでズタズタに引き裂かれてしまう。
黒の死神=リヴァイに憎しみを抱き、必ず殺してやると誓うエレン。
エレンを弄び、殺せつものなら殺してみろ、とエレンに証を刻むリヴァイ。
しかし、最悪の邂逅をきっかけとしてエレンに失われていた記憶が次第に蘇り、隠されていた過去と真実を目の当たりにする。
憎しみから生まれたものは殺意か、それとも愛か?歪んだ感情を抱く二人が選択する未来とは……


このお話は四章構成になっています。
第一章 運命の出会い、そして憎悪
第二章 絶望という砂漠の中から生まれたもの
第三章 裏切りと真実の狭間の中で
最終章 自由へと羽ばたく翼とともに


☆駆逐厨で攻めなエレン様を凌辱する最強リヴァイさんのお話が書きたいと思ってできたお話です。
☆某ゲームのキンブリ風味で人型兵器なるものが出てきますが、エロシーンが大半となっています(笑)
☆エレン×モブ女を匂わす表現があります。
☆最強リヴァイさんはエレン様に尿道攻め、玩具、乳首ピアスなどやりたい放題です。
☆他キャラで死ネタ有。
☆最後は歪んだ二人にとってのハッピーエンドとなっています。



目力が強い二人の表紙は艾田蓬子様、さらに文字入れやデザインをみなみかた様にしていただき豪華な本になりました!


冬コミ、インテともにこのお話とは真逆なエロ本がもう一冊出る予定です。(サンプルは後日アップ)
ノベルティは下記二点。
①A4トートバッグ
②リヴァイP×エレりんのノベルティ本(リヴァイ誕生日編)

とらのあな様で予約が始まりました→コチラ

※サンプルはガッツリR18シーンがあります。閲覧は自己責任でお願いします。

 世界は二大勢力が長きに渡り、争いを続けていた。
 ミットラス帝国……世界の東側領土のほとんどを占め、豊富な資源と財力、軍事力を糧として王の元に統制されている古き歴史を持つ屈強の大国。
 ユトピア連邦……ミットラスによる一国支配を望まぬ西側諸国の国々が協定を結んだ連合組織。資金、軍事力はミットラスとほぼ同等であるものの、様々な思想の国々の集合体であるためそれぞれの利益が優先されてしまい、統率感に欠ける。
 何度も話し合いの場は設けられたものの、互いに相容れることなく、ユトピア連邦ができて三十年も続くこの戦争はある兵器の開発・登場により一変する。
 ギガント――ミットラス帝国が開発した太古から伝わる伝説に出てくる「巨人」と同じ名を持つ、人の形をした兵器。これにより、戦況は一気にミットラス帝国に傾き始める。
 ギガントの登場により不利な状況に追い込まれたユトピア連邦だったが、近頃ある「カリスマ」の出現が噂立っており、それはミットラス帝国にも情報として入ってきていたが確証は得ていなかった。

 その名は「黒の死神」――

*    *     *

「敵部隊、進軍を開始しました!三方向にわかれ、正面と左右から我が軍を囲いこむようです!」

 オペレーターの声がそれまで静寂を保っていた司令部にこだまする。ミットラス軍討伐部隊の司令官であるジャン・キルシュタインは苛立ちが頂点に達していた。

「そんなもんモニター見てればわかるんだよ。それより敵さんのギガントの数はわかったのか?」
「各部隊に最低十機、ギガントの反応があります。どれも前衛に位置しているようです!」

 タイミングの悪い時期に出撃命令をもらったもんだと、自分の運の悪さにジャンはチッと大きく舌打ちをした。噂には聞いていたが、敵側にも人型兵器・ギガントを乗りこなせる者が増えてきたようだ。
 ジャンは通信アクセスコードを入力する。最前線に配備したギガントの指揮をしているコニーとサシャを呼び出した。

「よっ、どうしたんだ?司令官殿。」
「うるせぇ。それより敵の情報は把握しているな?」
「随分とギガントがいるらしいな。半年前なんて一部隊に一機いるかいないかくらいだったのに。」
「どうせ奴らは急ごしらえの未完成品に過ぎない。ギガントは適性があったとしてもそう簡単に乗りこなせる代物じゃないからな。」
「何にしても俺たちミットラス十騎士には敵わねぇだろうしな。俺とサシャがいるんだ、そんなに心配することないだろ、司・令・官・殿?」
「コニー……その司令官殿っていうのは止めろ。お前にそう呼ばれると虫唾が走って仕方ねぇんだよ。」
「まぁ、ぶっちゃけ言えばただ単にブッフバルトがシステムトラブルで今回の出撃には間に合わなかったから消去法で司令官になっただけですしね。」
「サシャ、てめぇ……」

 随行する十騎士の選定を間違えたとジャンは頭を抱える。
 司令部を見渡せる中央の一番高い席に座り、自分の意のままに駒となる味方が動く。きっかけはどうであれ軍人としても、王を取り巻く有力貴族の嫡子としても申し分のない位置にいま自分はいる。
 それなのになぜこんなにも不満が募るのか。ジャンの脳裏にある男の顔が浮かび、忌々しく顰めた顔を左右に振る。そんなジャンの様子を見ていたコニーが何か思いついたようだった。

「あぁ、そうか。今回の出撃で討伐数稼がないとまたエレンに差をつけられるもんなぁ。だからさっきから不機嫌なのか!」

 ブチンと頭の中で何かが切れる音がする。一番触れられたくない地雷を遠慮なく踏まれてしまったジャンは無言のまま二人との通信を切った。

「敵との距離、あと五百メートル!」
「前衛のギガントでもって敵の体勢を一気に崩す。後衛の艦隊は援護射撃の用意!」

 ジャンの一言で慌ただしく司令が飛び交う。今回の出撃はユトピア連邦が秘密裏に建設していた最前線基地の殲滅が目的だ。
 いくら足掻こうと所詮ユトピア連邦は自国の利益を優先する輩の集合体。王のもと、絶対的な統率力を図るミットラスに敵うわけなのないのだ。いままでだってミットラスが決定的な敗戦はしことはただの一度もないではないか。そう、ジャンは自分に言い聞かせた。

「前衛のギガント部隊、敵との交戦入りました!」

 圧倒的有利な状況には変わりはないが、ジャンはコニーやサシャほど過信しているわけではなかった。いつもだったら二人のように前衛に位置し、愛機「ブッフバルト」で敵を好き勝手に倒していたのが、今回は全部隊の責任をもつ司令官などという重責を担ったからなのかもしれない。
 基地殲滅とまではいかなくても情報を持ち帰るだけでもよいとミットラス軍最高司令長官であるキースからは言われているが、それではあの男、エレンに鼻で笑われるのは目に見えている。
 だから基地を殲滅するまでは自国には戻れない。ジャンの中で渦巻くライバル心は、想定外の事態を巻き起こすとは思ってもいなかった。

 

 *   *     *


 気だるげな朝の陽ざしが瞼を浸透し、エレンを眠りから覚ます。ツンと鼻につくのはいかにも高価だと主張している香水の匂い。
 いま貴族の令嬢たちの間で流行の薔薇の香水らしく、どこに行っても同じ匂いがしてくるのでいい加減鼻が曲がりそうだ。意識を浮上させる間にエレンは昨晩の出来事を思い出した。

『面倒だな……』

 ベッドから上半身を起こすと、隣では自分と同じく素っ裸の女がスヤスヤと気持ちのいい寝息を立てている。これ幸いとばかりにエレンはベッドから音も立てずに抜け出し、床に脱ぎ去ったままの衣服を拾い上げて早々に身支度を整えた。
 まだ早朝のためか使用人とも顔を合わさず屋敷から出ることができたため、後腐れもなくて済みそうだ。ホッと胸を撫で下ろし自分の屋敷に戻ると、玄関の前でミカサが仁王立ちをしている。エレンは呆れ混じりに声をかけた。

「――またオレの帰りを待っていたのか?」
「エレン……今度はどこの女の屋敷にいたの?それとも男?」
「お前には関係ないだろ。オレのことなんか放っておいて寝てろよ。いつ出撃があるかわからないんだぞ。」
「エレンがちゃんと自分の部屋で寝てくれるなら、私も寝る。」

 この不毛な会話をどれだけしてもいつも平行線で終わるだけで時間の無駄というもの。話にならないとそのまま横を通りすぎようとしたエレンの腕を逃すまいとミカサが掴んだ。

「いい加減にしろよ、ミカサ!オレが何しようと自由だ。お前にとやかく言われる筋合いはない!」

 わざと大げさに怒鳴りつけると、ミカサはビクっとさせ体を硬直させる。伏せた黒い瞳は寂しげな色が浮かぶのにチクリと針につつかれた痛みを胸に覚えながらもミカサを残し、玄関の扉を開けようとしたエレンのことを遠くから呼ぶ声が聞こえた。

「エレン!ミカサ!よかった、すぐに軍本部に来てくれ!」
「アルミン、どうしたんだ?息を切らして……」

 振り返るとエレンの幼馴染であるアルミン・アルレルトが血相を変えてこちらへ走ってくる姿が目に飛び込んできた。

「敵基地の殲滅に向かっていたジャンの指揮する部隊が戻ってきたんだ。」
「随分と早いんだな?順調にいっても戻るのにあと三日はかかる予定じゃなかったのか?」
「撤退せざるを得ない状況に追い込まれたんだよ、エレン。」

 アルミンはこんなときに冗談を言うタイプではない。エレンとミカサは顔を見合わせた。

「いくらジャンが部隊を指揮するのが初めてだといっても、そのサポートとしてコニーとサシャだっていたはず。ミットラス十騎士が三人もいて撤退せざるを得ないって一体何が……」
「詳しくは本部で聞いてくれ。十騎士はキース司令長官から全員召集がかかっている。早く行かないと!」

 急かすアルミンに背中を押され、二人はその足で本部へと向かった。
 ミットラス十騎士――国王を守護する栄誉ある騎士の称号であり、強さと誇りの象徴。近年では人型兵器「ギガント」の適性者である、十代中盤から後半の若者たちが名を連ねている。ほとんどは王の側近である有力貴族の子息たちで構成されており、その中で一番の影響力を持つといわれる宰相、グリシャ・イェーガーの息子であるエレンはギガントの適性値のミットラス軍最高記録を保持している。
 戦場にはまだ指折り数えるほどしか出ていないが、エレンの実力は圧倒的で、「ミットラスの狼」と敵軍から恐れられているほどだ。そのためミットラス十騎士の中では、同じく高い適正値を持つミカサと二大トップとして周囲からは憧れと羨望、そして嫉妬の眼差しで見られていた。
 エレンとミカサが軍本部の大会議室に入ると、既に他の十騎士が揃っていた。

「よぉ、エレン。随分と遅いお着きだな?昨晩はどこの御令嬢の屋敷にいたんだ?それとも男か?」
「そういうことを言うのはミカサだけにしてくれ、ライナー。」
「いくらイェーガー家の嫡子だからって少しは自重しろ、と言っているんだ。お前にその気が無くても相手は夢中だろ?」
「――名前も聞いてねぇよ……昨晩帰ろうとしたところを待ち伏せされていたんだ。暗かったから顔もよく覚えてねぇし。」

 あの香水をつけていたということはそれなりの貴族の家の令嬢なのだろうが、後腐れないようにしたかったのでほとんど会話もせず、ベッドの上で性的欲求を穿き出しただけに過ぎない。エレンの話を聞いたライナーは溜息を零しながら天井を仰いだ。

「ったく相変わらずだな。お前は……こんな非情で節操のない男のどこがいいんだが俺には全く理解できん……おい、エレン。いつか背中を刺されないよう夜道には気をつけろよ?」
「別に……オレを殺したければそうすればいい。だけど、そんなことをしたってオレは絶対に誰のものにもならない。」

 そうキッパリ言いのけるエレンに、ライナーや周囲にいた十騎士たちは言葉を失ってしまう。
 バタン――沈みきった空気を断ち切るように勢いよく部屋の扉が開けられ、皆の視線が一斉に集中した。
 ミットラス軍最高司令長官であるキース・シャーディスがいつもよりさらに厳しさを増した表情で入ってくると、全員立ち上がり右の拳を左胸に当てて出迎える。
 キースの背後にはジャン、コニー、サシャの三人がこれも厳しい面持ちのまま続く。特にコニーとサシャ、いつも陽気な二人とは正反対のどんよりとした雰囲気に他の十騎士たちは首を傾げる。全員揃ったことを確認したキースはスッと瞼を閉じながら深い息を吐いた。

「ユトピア連邦がわがミットラスとの境界内にある孤島に秘密裏に建設していた基地の掃討作戦で我々は敗北した。」
「どういうことです?十騎士のギガント部隊が出ていて敗北することなど……」
「お前は帰還した討伐部隊の状況を見ていないからそんなことが言えるのだ、マルコ・ポッド。ジャン・キルシュタイン、皆に事の経緯を説明しろ。」

 いまだ信じられないという残りの十騎士たちの視線がジャン一人に集中する。追い詰められたという表情のジャンは、ボソリと語り始めた。

「ユトピア軍の部隊にギガントが十機以上いることはわかっていました。ですがユトピア連邦はまだギガントの開発途中……いつもどおり未熟なパイロットの数が多いだけだと思っていました。」
 



 案の定コニーとサシャ、二機のギガントによって前線は総崩れ。三方向から攻める予定だった陣形も二人の十騎士によってかき乱され、ユトピア軍のギガントがほぼ破壊されたことで、いよいよ基地を攻めようとジャンが指令したその時だった。

「右翼部隊、何者かの襲撃を受けている様子!ふ、伏兵による奇襲のようです!」
「乱されるな!コニーのギガント部隊をそっちに向かわせろ!」
「なっ……信じられない……」
「どうした!」

 オペレーターは青ざめた顔で振り向く。

「右翼にいた我が軍のギガント、全滅しました……」

 ジャンは一瞬オペレーターの言っていることを理解できなかった。右翼には三十機近くのギガントを配備してはず。それがこの短時間に全滅?ジャンは席を立ち、声を震わせた。

「おい……本当なのか……それは……」
「―――映像来ました。出ます!」

 中央の一番大きなモニターに映し出されたのは辺りに転がるギガントの残骸。この場にいた全員が目を白黒させた。

「一体……何が……」
「ジャン!ここはまずい、一旦徹底命令を出せ!」

 ジャンが命令するまでもなく、いち早くコニーのギガント部隊が辿り着いたようだ。

「どういうことだ、コニー!」
「ここにいたはずの部隊が全部やられている!ギガントがめちゃくちゃに破壊されてるんだよ!ユトピアの奴ら、どんな兵器を隠し持ってるんだ?」
「全滅……?まさか…そんな……」
「現実を受け入れろ、ジャン!とにかく相手の正体がわからない以上、ここに留まるのは危険だ。撤退命令を出せ!」

 ジャンとコニーの通信を遮るかのように、一機から絶叫が聞こえた。

「な、何だ?うわぁぁぁぁぁぁ!」

 その後ブツリと音をたてて切れる通信。正体不明の攻撃にその場の空気が凍りつく。

「おい、コニー!何があった?」
「遅れていた後衛のギガントが何者かにやられた!おかしいんだ、こっちのレーダーには何も反応がない!まさか……黒の死神……」
「黒の死神?何だ、それは……」
「この前俺が捕まえたユトピアの捕虜が死ぬ間際に言ってたんだよ。ミットラス十騎士は皆、【黒の死神】に殺されるって……な、何だ!」
「コニー、どうした?」

 通信越しにコニーが攻撃を受けた音が響き渡る。モニターには爆炎の中から現れる五つの影が映し出された。

「あの捕虜が言ってたこと、本当だったのか……だったらもっと生かして情報引き出しておくべきだったかな。」

 コニーたちは戦場奥深くまで引き込まれ、周囲が高い崖に囲まれてしい逃げ場を失ってしまったようだ。

「俺の部下は何とか逃がすぞ、ジャン。こいつは俺一人で十分だ。」
「おい、コニー。何言ってやがる!サシャを向かわせているから何とか持ちこたえろよ!」

 中央の隊長機と思えるギガントは他の四機とは作りが違うようで、コニーのギガントより一回り小さく見えるが言葉では言い表せないほどの雰囲気を醸し出している。一般の兵士だったら腰が竦んでしまってその場で動けなくなるだろう。

「うわぁぁぁぁぁ!」
「何っ?」

 撤退しようとしていた部下のギガントはいつのまにかコニーの横を通りすぎていった他の四機に襲われていた。二機ずつの軽やかな連携攻撃に目を奪われる。倍の数がいたはずのギガントはあっという間に急所を砕かれ、動きを停止させてしまった。

「なるほど……すげぇな。ここまでギガントを乗りこなす奴らがまさかユトピアにいるとは思ってもみなかったぜ。」

 ゴクリと唾を呑み込みながら隊長機を睨み、身構える。コニーは十騎士の中でも瞬発性はいい方だ。相手がどんな攻撃をしようと並大抵のことなら躱すことができる。
だが、隊長機はジッと動かずにいた。まるでコニーの存在など目に入っていない様子で、やがて隊長機と他の四機はその場から風のように姿を消す。

「な、何だよ。俺の存在を無視しやがって……十騎士を馬鹿にしているのか?ふざけんなよぉぉぉぉ!」

 怒りをぶちまけるコニーの叫びは敵がいなくなった空へ虚しく響く。援護に向かったサシャが辿りついたとき、その場には破壊されたギガントの残骸の山と、コニーだけが残された。




「その後、奴らが現れることはなかったが、戦闘続行不能となり全部隊を撤収させた。敵基地を前にして……これは完全な敗北だ!」

 ジャンがギリギリと歯を食いしばり、机を思いっきりドンと音を立てて叩く。皆、厳しい顔で俯いていた。

「俺たち十騎士と同等……もしかしたらそれ以上のギガントの乗り手がユトピアにいる?信じられんな……」
「でもこうしてジャンたちは基地殲滅という目的を達成できないまま撤退してきたんだ。現実を受け留めた方がいいのはあんたの方じゃい?ライナー。」

 それまで一言も発しなかったアニが厳しい言葉を放つ。十騎士といってもどれも個性的な者たちばかりで仲良しこよしな集団ではない。一触即発な雰囲気を、キースがピシャリと遮断した。

「アニの言うとおりだ。我々は現実を受け留めなければならん。だが、このままでは国民から不安な声が出ないとも限らん。すぐに再出撃を始める。我々ミットラス軍に敗北など許されん。わかっているな?」
「俺に……もう一度行かせてくださいっ!今度は司令官などではなく、ギガントで出撃します!」
「俺も……行かせてください!」
「私だって!」

 間髪いれず主張するジャンが立ち上がり、コニーとサシャも後に続く。キースは無言のまま考えこんでいたが、十騎士なら二度も同じ過ちはしないだろうと他の者たちは口には出さないものの皆同じことを思っていた。
 ただ一人を除いては――

「一度失敗した奴を二度も同じところに行かすわけにはいかないでしょう?キース司令長官。」
「エレンっ、てめぇ……!」

 ジャンがエレンの元まで駆け寄り、胸倉をつかむ。いまにも噛みつきそうなジャンの手をエレンはさらに小馬鹿にしたような顔をしながら振り払った。

「でもエレン。コニーたちなら実際奴らに遭遇しているんだ。もし黒の死神たちが再び現れたとしても彼らなら対応しやすいんじゃないかな?」

 マルコが助け舟を出すものの、エレンは冷ややかな視線で一瞥しただけで、再びキースに迫った。

「このままだと十騎士の名声が落ちるのも時間の問題です。オレに行かせてください。」
「そこまでの言いぶり……お前なら黒の死神を仕留められるというのか?エレン・イェーガー……」
「お望みとならば生け捕りにすることも。奴から情報を引き出す必要もあるでしょう?」

 負けを知らないエレンのこれまでの戦績を見れば誰も反論のしようがない。ミットラスの狼が乗るギガントを見れば、敵は尻尾を巻いて逃げだすほどだ。

「―――わかった。そこまで言うのであればエレン・イェーガーに出撃を命じる。国王、そしてミットラスの名に恥じぬようにな。必ず黒の死神を捕えてくるのだ。」
「基地殲滅の方はいいのですか?」
「今回の出撃は少数精鋭とし、敵には基地殲滅と見せかけ、黒の死神を誘き出し捕えることを第一の目的とする。」
「私も行かせてください。キース司令長官。」

 ある程度予想はしていたものの、同行を名乗り出たミカサをエレンはきっぱりと否定した。

「オレ一人で十分だ、ミカサ。」
「黒の死神には必ず四機の精鋭がついていると聞く。いくらエレンでも五機を一度に相手にするのは難しい。」
「オレはジャンたちとは違う。それに一人の方がやりやすい。お前がいても邪魔になるだけだ。」
「私のことは放っておいて構わない。敵にやられたならそれまでの実力だったということ、後悔はしない。」
「お前なっ……!もっと自分を大切にしろよ!」

 実のところ、エレンはこうなったミカサに一度も口で勝ったことはない。一歩も引こうとはしないミカサに、エレンはこれ以上言葉が出てこなかった。
 腕を組み、瞼を閉じながら二人のやり取りを聞いていたキースがようやく口を開いた。

「ではエレンとミカサ、二人で敵基地へ向かえ。」

 キースの言葉に、当の本人たち以外からどよめきが起こる。代表してクリスタがキースに訴えた。

「たった二機で?黒の死神たちの他にも敵が待っているかもしれません。いくらエレンたちでも無謀というものです!」
「今回の出撃でほぼ半数近くのギガントがやられたのだ。王政府の役人たちからは十騎士、ひいてはミットラス軍に対する誹謗も既に出始めている。」

 これ以上犠牲を増やせばそれこそ今度は王政府に対して、国民から批判が起き始めるだろうとキースが淡々と説明をする。クリスタは何か言いたげにフルフルと唇を震わせつつも押し黙った。

「他に意見する者はいないな。三日後には出撃する。それまでにギガントの調整を済ませておけ。」
「もちろんです。勝利を王のもとに……」

 エレンは颯爽と立ち上がり左胸に右拳をあてて敬礼する。キースは小さく頷き、部屋を出ていった。

「黒の死神を生け捕りだと……?調子に乗るなよ、エレン。」
「オレはお前のように戦場で余計なことは考えない。それをこれから思い知らせてやるよ。」

 実力では格下である他の十騎士たちを残し、エレンも部屋を出ていく。ミカサは無言のままエレンの背中を追いかけてきた。
 ミカサがついてくる足音を確認しつつ、エレンはあえて無視を決め込む。ミカサが自分と同様、一度言い正したら引かないことはよくわかっているからだ。
そのため、エレンはミカサの戦力も当然の如く視野にいれ、戦略を練ることにした。



 本部を出たエレンはその足で隣にあるギガントの格納庫兼工場であるドッグへと向かう。十騎士のギガントはパイロット個々の能力に合わせて開発されており、特別なフロアで管理されていた。地下深くへと通じるエレベーターをミカサと一言も会話しないまま降りていく。エレンはいつもこのとき地中深くに眠る宝石を取りにいくような感覚に陥って、探究心をくすぐられる。
 エレベーターの扉が静かな音をたてながら開くと、目の前に十体のギガントが横一列に並んでいて圧巻の光景だった。
 一番中央にあるエレンの愛機「イェーガー」の前でアルミンが部下の作業員にこと細かな指示を出していた。

「アルミン、三日後に出撃することになった。それまでに最高の状態にまで調整をしておいてくれ。」
「まったく予想どおりの展開で逆に助かるよ。もうとっくに準備を進めている。もちろん、ミカサのオリエントもね。」

 幼馴染で長い付き合いであるだけに、アルミンにだけは昔から隠し事が通じない。アルミンの洞察力にエレンは感心しながらも肩を竦めた。横にいるミカサも力強く頷く。
 エレンの一番のよき理解者であるアルミンは、ギガントの設計・開発に携わったアルレルト家の嫡男だ。その技術力と他に類を見ない発想力は歴代稀に見る高さららしい。
 長引く戦況を打破する人型兵器・ギガントの開発はミットラス軍へかなり有利に傾いていった。近年、ユトピア連邦もギガントによく似た人型兵器を開発したことを知った王政府は、アルレルト家に対し、さらなる進化したギガントを開発するよう圧力をかけてきた。しかし、なかなかいい結果を出すことができず、アルレルト家とアルミンはこれまで肩身の狭い思いをしてきていた。
 周囲から誹謗中傷を受けることもあったアルミンを、エレンだけはこれまでと変わらず接してきていた。アルミンはエレンが唯一心を許す相手でもある。そしてエレンの能力を最大限に引き出すギガント「イェーガー」のメンテナンスを全面的に任せられるのもアルミンだけだ。

「ちょうどよかったエレン。適正数値、君また伸びてるだろ?調整したいからシュミレーション入ってもらっていいかな?」
「あぁ、もちろんだ。いくらでも付き合ってやる。そのためにここに来たんだからな。」

 エレンはすぐさまコクピットに乗り込む。ギガントの操縦はそんなに複雑ではない。ギガントはパイロットの脳と直接シンクロすることでその能力を発揮する。
 そのためか、ギガントの適正者は概ね十代中盤から後半の若者が多い。だがその反面、人間特有の感情にもギガントは過敏に反応してしまうのが唯一の欠点とも言われている。特に恐怖心を感じるとギガントにも悪影響が出てしまう。パイロットにとっては大きな力を手にいれた分、諸刃の剣のようなものだ。
 心身ともに研ぎ澄まされた人間だけがギガントを乗りこなすことができる――ミットラス十騎士は選りすぐりのパイロットなのだ。
 外との空間が遮断されると暗闇と静寂がエレンを包み込む。エレンは一度大きく深呼吸をしながら瞼を閉じた。コクピット全体がエレンの脳波と直接リンクを開始する。リンクが完了すると、システムが音を立てて起動し始めた。

「エレン、準備はいいかい?シュミレーションを開始するよ。」
「いつでもいいぞ、最高難易度のレベルで頼む。」

 本来であればレベルを徐々に上げていくのだが、中途半端なレベルの敵はエレンにとって生温く、時間の無駄ともいえる。
 わかったとアルミンが返事をすると、正面のモニターに外の光景が映し出された。エレンは一歩も動かず、ジッとしたまま精神を研ぎ澄ました。

『黒の死神――か……』

 以前、他の兵士たちが噂話をしているのが耳に入ってきたことがあったのでエレンも知らないわけではなかった。漆黒のギガントに出会ったら最後、少しも手を出せずにあっという間にやられてしまう。まるで人間の命を刈り取る死神のようだと――

「おもしろい―――どんな奴が見てみたい。」

 十騎士だろうが誰だろうがエレンには足元もおよばない。中でも唯一、ミカサがいい練習相手になるくらいだ。それほどまでに相性がよく、エレンはギガントに選ばれたのだと揶揄されるほどだ。
 やっと少しは手応えのあるギガントと戦える――このときのエレンはいままでにない高揚感を覚えながらシュミレーションで現れた歯応えのない敵を一瞬にして蹴散らしていった。

*    *     *

「敵基地のレーダー索敵可能範囲まであと三十分で到着する。そろそろ準備を始めてくれ。」

 作戦部隊の旗艦を指揮するイアンが通信越しにエレンとミカサに指示を出す。ギガント専用のパイロットスーツに着替えていたエレンは空腹を満たすために食べていた軽い栄養食の残りの一片を口の中に放り込んだ。
 この数日の調整でまたエレンの適性値が上がっていたとアルミンが感心していた。特に何をしたというつもりはないが、心あたりがあるとするならば、これから出会うだろう「黒の死神」への興味だろうか。エレン自身、こんなにも他人を気にするのは初めてだった。

「ミカサ。作戦はさっき話したことが全部だ。今回は黒の死神を捕えることを目的とする――状況判断は任せるが他の雑魚どもは蹴散らしてしまえ。俺が奴の相手をする。」
「エレンに近づく雑魚を排除することが私の役目――了解した。」

 モニターに映るミカサは冷静に頷く。ミカサは自身の境遇のせいか、幼い頃よりあまり感情の起伏を見せることがない。元々身体能力も高い方であったため、それゆえにミカサもエレンに次ぐギガントの適正者ともいえる。

「レーダー索敵範囲まであと五○○!イェーガー、オリエント、発進してください!」

 オペレーターからの合図と同時にイェーガーの目の部分がエレンの瞳と同じ、眩い黄金色の瞳を放った。

「エレン・イェーガー、発進します!」

 発進時の急速な重力がかかると、視界が一気に開ける。高度八百メートルもの上空から基地周辺を覆う森林地帯スレスレのところまで降り立つと、ミカサの機体・オリエントはエレンと分かれ、囮となるためまっすぐに基地の方へと向かっていく。
 ミカサを見送ったエレンはレーダーに気を配りつつ、切り立った崖の麓に身を潜め、その時を待つことにした。
 ふぅっと深く息を吐いてから目を閉じ耳と感覚を研ぎ澄ませる。エレンはレーダーには捉えきれない動きも感知できるという、人間でいえば第六感ともいえる能力を幼い頃より発揮していた。
 遠くから聞こえる砲撃、そして何かが破壊される音。どうやらミカサが暴れているようだ。一機でもミットラス十騎士のギガントが襲撃しに来たとくれば、黒の死神は必ず現れるだろう。たとえ、伏兵が潜む罠だとわかっていても――

「エレン、目標が現れた。基地目前で黒の死神の取り巻きと思われる四機がミカサと対峙している。」
「黒の死神は?」
「まだだ。だがあの四機もかなりの実力だ。いくらミカサでもそう長くはもたないぞ。」

 自分の思惑どおりに事が運んでいて、エレンはおもちゃを与えられた子どものようにワクワクと胸を躍らせ始めた。どうやら黒の死神と自分は同じような思考回路をしているらしい。

「心配しなくても大丈夫ですよ、イアン艦長―――奴はもうすぐここに現れますから……」
「エレン?一体どういうことだ?」

 突如レーダーが反応する。瞬間移動でも使ったのだろうか。現れたソレはエレンの真後ろに迫っていた。

「やっぱりなっ………」

 エレンはすぐに身を翻し、構えていたブレードで相手の攻撃を受け止める。ビリビリと雷の直撃を受けたような震動が伝わり、踏みとどまるエレンの機体は地面に食い込み始めた。

「不意打ちとは随分と卑怯なマネをするんだな……黒の死神さんよぉっ!:」

 全力で黒の死神のブレードを押し戻し、今度はエレンが攻勢に出た。エレンの剣戟は始めのうちは躱すことができてもどんどんと加速していくため、一度捕まったら逃げられなくなる。
 だが黒の死神はエレンの剣筋が見えているのか、どうも余裕で受け止めているように見える。苛立ちを覚えたエレンは一度距離を取ることにした。
 ほとんどダメージもなく、悠然と構える黒の死神の機体。こんな相手と対峙するのはもちろん初めてだ――エレンは腹の奥底から笑いが込み上げてきた。

「いいね、あんた……オレをこんなにも楽しませてくれるのはあんたが初めてだ……どんな澄ました顔をしているのか俄然興味がある。そしてその顔をグチャグチャに壊してやりたくなる!」

 エレンはブレードを構え、黒の騎士にまっすぐに向かっていく。陽が沈んで月明かりの下、漆黒の輝きを放つ黒の騎士のギガントはエレンのイェーガーと対比できるほどの美しさだと感心させられるほどだ。恐らくアルミンがこれを見たら驚くだろう。
 だが無傷では渡せそうにない。アルミンに謝罪しつつエレンは黒の死神の一撃を寸前のところで横へと受け流し、懐に頭突きをしてバランスを崩させると、空へと高く飛び上がる。

「これで――終わりだ!」

 黒の死神の脳天めがけて確実にブレードを振り下ろすエレンの脳裏にふと疑問が過ぎった。
 この程度が黒の死神と恐れられる者の実力か――?終始有利に進めていたのはエレンだがどうにもあっけなさすぎる。

――そんなことはどうでもいい。勝つのはオレだ……

 渾身の力が込められたブレードが突き刺さる瞬間、急所を避けるという神業をやってのける黒の死神にエレンは目を奪われる。
 それでもブレードを持っていた手首が斬り落とされた上、エレンのギガントに押し倒されて黒の死神は身動きが取れなくなってしまった。エレンは相手に聞こえるよう、通信機のアクセスコードをマルチ回線へ入力した。

「おい黒の死神、聞こえるか?これ以上は無駄な抵抗だ。大人しく観念しろ。」

 相手からの返信はなかったが、コクピットが解除されるのをモニター越しで確認したため外へと降り立つ。銃を片手に慎重に近づき、中を覗き込んだエレンの胸がトクンと音を立てて弾けるのを感じた。

「あんたが……黒の死神か?」
「フン……ミットラスの奴らは俺のことをそんな風に呼んでいやがったのか。まったくセンスの欠片もねぇな。」

 どちらが有利な状況なのだろうか。悪態をつく男はエレンより一回り以上も年齢は上のようだ。ギガントの適正者は十代の若い人間だと聞いていただけに、エレンは唖然とさせられた。

「あんたはこのまま俺とミットラスに来てもらう。いろいろと聞かなくてはいけないことがあるからな。」
「敗者は勝者に従うしかねぇだろ?だが俺はそう簡単には口は割らねぇぞ?」
「そんなもん、色々とやりようがあるさ。」

 エレンはニタリと不気味な笑みを浮かべながら用意していた手錠で黒の死神の両手首を拘束する。ちょうどミカサからも通信が入ってきた。

「エレン、ごめんなさい――奴らなぜか一斉に逃げ出してしまって一機も仕留められなかった。」
「いやいいミカサ……黒の死神は捕えたから目的は達成した。増援が来る前に撤退するぞ。」
「わかった。私が援護するからエレンも急いで。」

 通信を終えたエレンはあらためて黒の死神を見下ろした。

「あっさりと見捨てるなんてお前の仲間は随分と冷たいらしいな。黒の死神――」

 煽ってみるが黒の死神は澄ました表情のままエレンの言うことなど聞こえていなとでもいうように目を閉じている。無視されてムッとしたエレンは黒の死神の左頬を殴り飛ばす。傷一つない頬にくっきりとできた痣、口の中を切ってしまったのか口元からは赤い筋が流れ落ちた。

「そんなに平然としていられるのもいまのうちだ。」
「っ―――――」

 見つめ合う二人の上空に、イアンが指揮する旗艦とミカサのオリエントが現れた。
 もういくら抵抗しようが逃げられはしない。さて、この男をどういたぶってやろうか……勝ち誇るエレンの陰で黒の死神が微かに口元を綻ばせたのには気づかなかった。


「ここからミットラス本国まで半日ほどだ。あんたはこの短期間で俺たちミットラス軍を掻き回してくれたからな。祖国に帰るのは諦めた方がいい。」

 艦内にある捕虜収容施設。限られた者しか知らないアクセスコードでしか入れない厳重エリアにエレンは黒の死神を閉じ込めた。

「祖国か……」

 これからどんな酷い仕打ちが待っているかわからないというのに、微かに不敵な笑みを浮かべ続けている黒の死神は、さっきからエレンの神経を逆なでするような態度ばかり。
 ムッときたエレンは用意していたナイフの切っ先を黒の死神の顎に突き立てた。

「何がおかしい?」
「いや……俺には祖国など無いに等しいからな……」
「随分と余裕なんだな、あんた。捕虜とは思えないくらいだ。」
「何だ、もっと捕虜らしく命乞いでもしてほしかったか?」

 やはりどうも腑に落ちない。というより、相変わらずな態度を決め込むこの男にそろそろ痺れが切れてきた。
 エレンはナイフの刃で肌をなぞるように首筋から鎖骨へと降ろしていく。少しでも力をいれれば、切り裂かれ赤い鮮血が零れるというのにまったく動じないのだ。だからこそ、ギガントをあそこまで使いこなせるのだろう。
 やはりこの男はどこか自分に似ているところがある――

「あぁ、お前に対する権限は捕まえたオレにある。お前が死のうが生きるかはオレのさじ加減ひとつだ。」

 ビリっと引き裂かれる音がする。黒の死神が身に纏っているパイロットスーツをいとも簡単に切り裂くと、たくましい胸板と腹筋が現れ、エレンは思わず目を奪われた。

「あんた…随分といい体しているんだな。」

 感心しつつ鎖骨のあたりをいきなり舌でペロリと舐め上げてみる。黒の死神の眉間の皺がピクリと寄せられた。

「―――何だ?味見でもしているのか?」
「この期に及んでまだ余裕があるんだな。オレがこれからあんたを犯そうとしているの、わかってる?」
「ほぅ……ミットラスの狼の噂は本当らしいな……」
「オレのこと、知ってるのか?」
「あぁ……捕えた捕虜は男だろうか女だろうか散々いたぶりつくされて最後には無残に殺されるって恐れられていたぞ。まさかこんなクソガキだとは思わなかったがな。」

 小馬鹿にしたような物の言い方にますますイラっとする。エレンは熱い胸板にある色づいた先端を摘まんで引っ張った。

「どこまでそんな強気でいられるかな?両手を拘束されて逃げられないってこと忘れてるのか?」
「お前、俺を弄びたいんだろう?もしかしたらお前らの知りたい情報を教えてやるかもしれないぞ?」
「本当におもしろいな。あんた……」
「俺をそう簡単にイかすことができると思うなよ、クソガキ。」

 キンと音がする。エレンは黒の死神の頬から僅か数センチのところにナイフを突き立てた。

「こうした方がスリルあっていい。少しでも動いたら、その顔に消えない傷がつくぞ。」
「ミットラス貴族の御曹司は随分とゲスな趣向の持ち主のようだな。」
「お前たちの国の貴族だって大して変わらないだろ?余る金をくだらないことに使って、目障りな人間を陥れるためには手段も選ばない……腐りきった奴らの集まりだ。」
「随分と貴族を嫌っているんだな。お前もその一人だということを忘れたか?」

 エレンはハッと我に返る。この男は巧みな話術でも使っているのか、つい余計なことを口走ってしまう。

「お喋りはここまでだ、黒の死神――時間を稼いだところでお前の状況が変わるわけじゃない。」

 仕切直したエレンは黒の死神の腹のあたりを触れてみる。年齢の割に引き締まった体には余計な肉もなく、かなりの身体能力を有しているのが一目でわかった。

「へぇ……」

 思わず感嘆の声が漏れる。これだけの強さと容姿であればこの男もエレンのように毎晩のベッドを共にする相手は引く手数多なタイプだろう。男まで好むかはわからないが、エレンの行為を知ってもなお動じないところを見ると男とも経験があるのかもしれない。

「あんた、セックスのお供には困らないだろ?だけど特定の相手はいないはずだ。」

 よく見ればサラっとした黒髪に切れ長の目に端正な顔立ち、そしてギガントを圧倒する強さ――女でも男でも強い者に魅かれないはずがないとエレンの本能が確信を告げる。

「なぜそんなことを聞く?」
「あんたはいままで人を真剣に好きになったことなんてないタイプだ。でも周囲があんたにしつこく言い寄ってくるから仕方なくて己の体の欲求を満たしている。」
「随分と言い切るんだな。お前は人の心を見抜く超能力みたいなもんでも持ってやがるのか?」

 エレンは小さく首を横に振った。

「そんな大したもんじゃない。でもあんたの目を見てればわかる。」
「俺の目が何だっていうんだ?」
「何もかもがつまらないって目をしている。あんた、オレによく似ている気がする。だからこそそんなあんたをこれから犯すのは楽しみで仕方がない。」

 男でも女でもイかすことなど簡単だ。どうせミットラスに着くまでたっぷり時間はある。本国に着いてから拷問を始めようと思ったが気が変わった。エレンは息もかかるくらいの距離にまで顔を寄せた。

「あんたのこと、いっぱいイかせてその顔、嫌っていうほど淫れさせてやる。そいつを画像に収めてユトピアに送りつけたら連中はどんな顔するかな?」
「それはまず、一度でも俺のことをイかせてから言うんだな。」

 一体どこからそんなにありふれた自信が出てくるのか。

「―――その言葉、すぐに後悔することになる。」

 ここではお触り程度の余興のつもりだったのに、体はありふれる性欲にどんどん正直になっていく。
 エレンは体を満たすためだけに毎晩の相手を求めているが、そこに心など絶対に伴わない。エレンが捕虜に対して時折こういった性的な拷問をすることに、十騎士も含めて周囲はよく思っていないが面と向かって口にすることはなかった。
 ミカサやアルミンも心よく思っていないのは時折会話をしていてわかるときがある。いまだって捕虜施設に行こうとしたエレンをミカサが何とか引き留めようとしていたのだ。
 正直、他人に何を思われようとエレンは何も感じない。自分には他の人間とはどこが違って、欠落した部分があるのはもうとっくの昔から自覚している。
 エレンに言い寄ってくる貴族の令嬢たちがどんなに美しくともまったく食指が動かない。毎晩共にする相手の顔も名前さえもただの一度も覚えたことなどない。非情な人間だと以前ジャンにまともに罵られたことがあるが、確かにそうなのかもしれない。
 それほどまでにエレンは他人にまったく関心がわかなかった。
 そんなエレンが目の前にいる黒の死神に対して言いようもない内なる高まりを覚え始めている。小柄な体ながらも鍛えられ、綺麗な形に割れた腹筋にゾクゾクとしてしまう。
 エレンは前をすべて肌蹴させ、胸の片方の先端を舌先でチロチロと転がし、もう片方を親指と人差し指を使って摘まみ始めた。

「ふっ――――……」

 黒の死神が静かに息を吐き出す。動きを止めないまま見上げてみるが、余裕の笑みを浮かべながらエレンをジッと見つめ返してきた。
 その瞳はさっきまでとはまるで獲物を違って鷹のように鋭い。
 この状態でまだ冷静でいられるとは――エレンの中で生まれた小さな熱がやがて激しい闘争心となって渦巻き出す。ドクン、ドクンという胸の鼓動のリズムもさっきより少し速くなっただけでそう変化は見られない。
 エレンは舌や指先で押しつぶしたり、時々歯も立てて刺激を与えているのだが声を上げるところかピクリとも反応しなかった。

「あんた……もしかして不感症?」
「――お前が下手クソで退屈なだけだ。」

 まったく口先ばかりの奴だと黒の死神は吐き捨てる。こんな相手にはどれだけ身体的な苦痛を与えてもビクともしないだろう。

「あんたみたいな奴を相手にするのは初めてだ。でも……攻略対象の難易度が高ければ高いほどぶちのめしたくなる。あんたはオレを心から楽しませてくれそうだ。」

 少しずついたぶろうかと思ったがどうやら時間の無駄のようだ。エレンは身に着けているベルトを片手で手際よく外す。
 いくらエレンでも、心の伴わない男に欲情にするにはそれなりに前戯が必要だ。エレンは仕方なく自らの下半身を露わにし、まだ柔らかな性器を黒の死神の目の前に突きだした。

「これを咥えろ――」
「ったく、咥えられないと自分で勃たすこともできないのか?とんだクソガキだな。」
「お前みたいな野郎にタダで勃つと思ってるのかよ?殺されたくなかったら言うことを聞け。」

 突き立てていたナイフを抜き、黒の死神に頬にヒタリと当てる。尖らせるエレンの殺気にもまったく微動だにしない。

「ご大層な言葉でふっかけてきた割には口先ばかりで大したことはねぇじゃねぇか。暇つぶしにもならなかったぞ。」
「おい、何を言っている?」

 黒の死神は戸惑いを見せるエレンを鼻先で笑った。

「残念だったな。後悔するのはお前の方だ。」
「何っ―――?それは一体どういう……」

 ドン―――大きな爆撃音とともに激しい揺れに襲われ、機体が大きく傾く。不意をくらったエレンはバランスを崩しながらよろけた。

「なっ……何、だと……?」

 艦内は一気に暗くなり、非常灯だけの中、警報が鳴り始めた。

「何者かからの攻撃を受けエンジン動力部分に命中。総員第二次戦闘配備!総員、直ちに第二次戦闘配備――」
「馬鹿な――ここは千メートル上空だぞ?それになぜ敵を感知できなかったんだ!」

 エンジンが攻撃されたのは本当らしい。どんどん降下していっているのが体感でわかる。

「まさか―――」

 エレンの中でモヤモヤしていたものがようやく晴れていく。振り返ると黒の死神がニタリと笑っている。エレンは黒の死神をギリっと睨みながら取り出した銃の狙いを眉間に定めた。

「あんた、始めからこのつもりでわざと捕まったな?」
「なぜそう思う?」
「ギガントで戦っているときからずっとひっかかっていた。あんた、手を抜いてただろう?」
「さすがミットラスで最強の騎士と言われるだけのことはあるな、エレン・イェーガー……だが、俺の真の目的まではわからねぇだろう?」
「真の目的……だと?」

 パンパン!鼓膜が破れそうなほどの銃声がエレンの耳元で響く。だがエレンが引き金を引いたわけでは当然ない。
 銃を放った者――エレンがこの捕虜施設に来る際、入口で見張りをしていた兵士が立っていた。

「おいお前、なぜここにいる?」

 驚くエレンの手首は急に強い力で掴まれる。近づく気配をまったく感じることができなかった。兵士の銃弾によって両手首の拘束を解き放たれた黒の死神がエレンをがんじがらめにした。

「よくやった、オルオ。守備はどうだ?」
「キング・ファルコン、無事で何よりです。エルドたちがすぐに迎えに来てくれています。」

 黒の死神というのはミットラス兵の中でつけられたあだ名であり、この男はユトピアではキング・ファルコンと呼ばれているらしい。
 まさか敵の潜入を許してしまうとは――気づけなかった自分に腹が立つ。だがこのまま無碍にやられるわけにはいかない。エレンは下半身を捻り、黒の死神めがけて膝蹴りをくらわそうとした。しかしながらエレンの行動は読まれていたのか簡単に膝で止められた上、両足を払われて床に這いつくばる恰好にさせられてしまった。

「形成逆転、だな――……」
「このまま逃げられると思っているのか?こっちにはまだミカサのギガントがいるんだぞ。」
「あぁ……そんなもん言われなくても知っている。だが、お前が人質となっているならあの女は手を出せないだろう?」

 図星であるためエレンは何も言い返せない。なぜここまでこの男は自分たちの事情をよく知っているのだろうか?と頭の中は疑問で覆い尽くされる。

「ギガントなら出撃できねぇぞ、貴族のガキ。さっきお前らのギガントはこの俺様が一時的に起動できないよう、ちょっとした細工させてもらったからな。」

 ミットラスの兵士に偽装したオルオが自慢げに言い放つ。ユトピア連邦がギガントにおいてそんな高度な知識や技術があるはずもないというのがいままでの常識だったはずなのに……

「嘘つくな。ユトピアにそんな技術が……あるわけがない。」

 信じないというエレンの態度に黒の死神が冷ややかな声で促した。

「時代は刻々と変化している。古臭いしきたりに縛られて現実が見えないお前たちミットラスはそれを自覚した方がいい。」
「何で……そんなこと……」

 意味がわからず疑問の言葉をぶつけるエレンを遮るようにオルオが黒の死神に向かって叫んだ。

「エルドから合図が来ました。行けます!」

 黒の死神はエレンの体を無理矢理起こし、顔を近づけてきた。

「俺の真の目的を知りたいと言っていたな?」
「えっ―――」

 ドス――鳩尾あたりに激しい衝撃が起きて思考も何もかもが停止する。全身の力が一気に抜け、エレンは再び床に倒れ込んだ。

「俺が今回こんなマネをしたのはお前を誘き出すためだ。最初から狙いはお前一人だったんだよ。」

 視界がぼやけ意識とともに徐々に閉じられていく。エレンを見下ろす黒の死神の瞳の奥に怒りのような哀しみのような、いまのエレンには理解できない複雑な感情が入り混じった炎が宿っているのが見える。エレンの胸はなぜか締めつけられる思いがした。

「……どうして……オレ……を…」






・ここからは少し飛んで、捕えられたエレンがリヴァイさんに初めて凌辱を受けるシーンの一部です。
・ここではリヴァイさんはエレンのことを名前ではなく「犬」と呼んでいます。


「くっ―――」

 ベッドに放り投げられたエレンはグッタリと身を沈ませる。とにかくこの男を満足させて早くこの苦しみから解放されたかった。黒の死神は一度ベットから降り、ある物を手にして戻ってくる。エレンは見間違いではないかと何度も瞬きした。

「それは……もしかして酒?何で……って、まさか!」

 察しがいいなと黒の死神はボトルの蓋を開ける。

「そもそもオイルなんて気の利いたもんがここにあると思うのか?濡らせばいいならこれも十分だろ?」
「ふっざけんなっ!絶対嫌だからなっ―――」

 暴れようとしたエレンだったが、あっさりと組み敷かれてしまう。こういうときにベッドのスプリングのいい高級ベッドは、いくら暴れようが衝撃を吸収してしまうので不便なものだ。
 再び腰を高く上げられて、股の間に黒の死神が体を割り込ませてくる。

「やめっ……やだっ……あぁぁぁっ―――」

 トクトクと尻の割れ目に酒が注ぎ込まれる。最初は冷たかったがやがて火のようのな熱さがエレンの尻の奥に広がっていった。

「あぁぁっーーーなに、これ……変っ……!」

 皮膚が火傷したのかと複雑な感覚にエレンは身悶えてしまう。

「ユトピアでは有名なアルコール度数の高い高級酒だ。最高だろう?あぁ、お前はまだ酒も飲めねぇクソガキだったか。」

 エレンの背中に覆いかぶさりながら、低い声で囁く黒の死神。熱く疼くエレンの尻の割れ目の入口に今度はまた違う熱が狙いを定めてきた。
エレンは瞳を見開き口は開いたまま体が硬直してしまう。シーツを握る手がガクガクと震え始めた。 

「くっ……う、ううっ……」

 強烈な異物感がエレンの体を引き裂くように押し入ってくる。意識が全部そこに集中する。痛みというより凄まじい圧迫感にエレンの呼吸は再び止まりそうになった。

「さすがに処女だな……先っぽまで入りやしねぇ……」
「処女……とか、…言ってんじゃ……ねぇよ…」

 声を振り絞りながら何とか息を大きく吐くエレンに黒の死神は口の端をニヤリと吊り上げた。

「お前だって散々男のケツを無理矢理掘ってきたんだろうが?……どうすれば入るようになるのか知ってるよな?」
「っ………」
「随分と躾のしがいがある犬だ。」

 黒の死神が着ていたシャツのボタンを全部恥ずすと、鍛えられて引き締まった筋肉が再びエレンの目を惹きつけた。限界を訴えて突っ張っている内壁がじわじわとこじ開けられる。

「はっ、……うぐっ……」

 エレンは息を詰まらせた声を上げる。ヌルリとした感触を覚える頃には一番太い部分がようやく入口を通過した。

「さすがに……キツイな……」
「当たり前、だろ……そんなぶっといの…入るわけ……」

 さすがのエレンでも男の後孔をここまで乱暴に貫いたことはない。しかも潤滑油にもならない、黒の死神が注いだ酒が内側の擦れる部分にやたらと熱を灯す。

「もっと力を抜け、犬……」
「ふざけんな……無、理に決まっるだろ……」
「てめぇが気持ちよさげにギチギチに締めつけるからだろう。」
「ちがっ…そんなわけ……」

 さっきのヌルリとした感触――固い楔に肌が切り裂かれたとことから血が滴り落ちているのがわかる。内側から体を真っ二つに引き裂かれるような鮮烈な痛みの連続に、息もままならないエレンはたまらず顔を歪めた。

「イイ顔してるじゃねぇか、犬……もっと俺に見せてみろ。」

 苦痛に埋もれるエレンの表情に若干興奮を得たのか、中の楔がドクンと脈打ちながらさらにひと回り大きくなっていく。
 本当に悪趣味な奴だとエレンは胸の内で毒を吐いた。痛みを我慢しようとすればするほど体が強張ってしまう。余計に増していく痛みに耐えるエレンのことなどお構いなしに、黒の死神は腰を進めていく。

「っ―――あっつぃ……あぁぁっ……」

 これも酒の効果なのか?押し入ってくるモノの圧倒的な存在感と熱にエレンは胸が苦しくなる。絶対誰にも触れられることのないはずの、不可侵な場所を黒の死神に侵食されていく絶望感は計り知れない。
 ギガント最強のパイロットという名声、ミットラス十騎士、そして王政府に最も近いとされる貴族の名家であり実の権力を握る宰相、グリシャ・イェーガーの息子である肩書きとプレッシャー……そんなものを僅かな頼りにしてももはや無駄な足掻きでしかない。体も心も、いま目の前にいる男に穢されていく。
 あまりの痛みと屈辱に意識が朦朧とし、視界も霞んできたその時、腰の動きがやっと止まった。

「全部入ったぞ、犬―――」

 エレンはまさに犬のように浅い呼吸を繰り返しながらも、いまだ黒の死神を睨む余力は残っていた。下半身に膨大な質量を持った熱を受け入れたことで、腹の内側が緊縮していくのを感じる。

「これで……満足かよ……」

 いまだ闘争心を失わないエレンの黄金色の瞳。汗ばんだ額にピッタリとついてしまった前髪を、黒の死神は指でそっと拭った。

「何を言ってやがる?こんなんで俺を満足させたと思っているのか?まだまだこれからだろう?」
「ひぅっ……!」

 ズッという音がすると、あれだけ時間をかけて挿れたものが何ともあっけなく引き抜かれる。中で絡みついていたものが一緒に引き摺られる感覚がたまらずエレンは打ち震えながら、声を漏らした。

「あぁぁっ―――」

 いまだに残る異物感。そう、完全に抜かれたわけではない。さっき一番挿れるのに苦労した、先端の太い部分が入口の襞に引っかかるようにして止まっていた。

「な……何を……している?」
「今度は手加減しなくて済みそうだな――」

 その言葉どおり、最奥まで一気に押し込まれる。あまりに激しい衝撃は脳天にまで響いた。

「あぁぁあぁぁぁっ―――」

 首をブンブンと横に振りながら背中を仰け反らせるエレン。ジャラジャラと鎖のぶつかり合う音がした。さらにまたギリギリのところまで引き抜かれ、奥まで貫かれる。
ビリビリと電流のようなものが全身を駆け抜ける。抵抗しようにもエレンの細腰はガッシリと掴まれていてままならない。
 この男は自分が絶頂するまで決して止めないだろう。そのときまで何とか痛みと、屈辱と、そして自分の意志に反して込み上げてくる快感に耐えなければならない。エレンは口の中をいくつも切り裂きながら苦痛に耐えた。
 しかも自身の性器もさっきから奥を突かれる度に勢いよく蜜を噴き出してしまっている。これでは嫌だ、止めてくれなど訴えても無駄な労力を使うだけだ。

『耐えろ……耐えるんだ……いつか絶対、この男に今日のオレ以上の苦しみと屈辱を味あわせてやる!』

 胸の中で呪文のように呟くエレン。いまのエレンには黒の死神に対する憎しみだけが心の糧となっていた
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